関西万博で、「いのちの未来はロボット工学者の石黒 浩 大阪大学教授のプロデュースしたのアンドロイドの館で、その中で50年後、2075年の家族のストーリーが展開される。まず最初のコーナーで日本のヒト型造形物の歴史が展示される。縄文時代に作られた土偶、弥生時代の埴輪、鎌倉時代の仏像、やがて江戸時代になると人形浄瑠璃の人形やからくり人形、時代時代に人型の造形物が作られた。その後の世界ではAndroidと共生する社会、肉体に寿命が尽きても生き続ける未来が想像される。
現代において日本が人型ロボットで先頭を走っていた。2000年頃にはソニーの犬型ロボットのアイボ、ホンダの人型ロボット アシモ、トヨタも2005年愛知万博で多くの人型ロボットを展示した。そしてその後にソフトバンクからペッパーが発売され、全国の店や介護施設で使われた。しかしその時代、AIの機能は限られたもので、すぐに飽きられてしまった。その後目標を失ったためか、それらは改良されることなく、今はアメリカ、中国あるいは韓国が技術競争の先頭を走っている。
ここ数年のAIの進歩は急速で、様々なAIを備えた人型ロボットが開発されている。今年、テスラのCEOイーロンマスクは「テスラの価値の80%をロボットが生むようになる。」とSNSで表明した。テスラは 現在身体性AI(フィジカルAI)で人工知能を持ったロボット型の『オプティマス」を開発中で、このロボットが現実世界の人間や機械の動きをセンサーでとらえデーター化して、学習する。そして「10年後には10億のロボットと共生する時代がやってくる。」と予想して人型ロボットの生産を推し進めている。
エヌビディアは、高度な人工知能を搭載したロボットの実現に向けて、ソフトウエア開発から半導体を提供する構想を10年前から進めていた。現在アマゾンは倉庫に、アジリティー ロボスティックの「ディジット」を取り入れ、メルセデスベンツはアプトロニックの「アポロ」を取り入れている。これらのロボットはいずれもエヌビディアのシミュレーション技術を使って高度な動作を行えるようになった。
一方、イスラエルはガザでの戦闘で、陸上兵器の爆弾ロボットを使った。AIによる自律走行が可能で、大量の爆弾を搭載し、無人の軍事車両で、正確に標的を攻撃し、爆発させることができる。そしてハマスの拠点と見られる建物に、この爆弾ロボットを突入させている。
AI技術はバイオテクノロジー、ロボット工学、薬の開発などの分野で急速に進歩し、医療、介護、車などの分野で有力企業になる可能性もある。一方イスラエルのように軍事的技術の進歩にもつながる。日本の企業は、この世界競争においてどの分野で優位に立つかが問われている。
高齢化日本と高齢者施設
半導体の進化について、1965年50年前ムーアが18ヶ月で2倍半導体の性能が上がると唱え、その通りに進歩した。今でもムーアの法則として有名で、現在のAIの進化はさらに急速で、オープンAIのチャット GPTの実用化でその進歩は弾みがつき、数年後には10億倍のニューロンに相当する人工知能( AI)になると予想されている。それを利用した介護用ロボットの開発が進めば、自らがロボットを使って自立した生活ができることが実現する可能性は高い。
現在介護保険で使われている特定疾病は、認知症や脳梗塞や脳出血による病気など、体の司令塔である脳の障害、そして整形外科的な脚や腰、膝などの動く機能の障害、そしてがんの進行などに分けられている。そのうちの認知症などの介護は、AIの会話ロボットによる介護が有望である。認知症の認知機能は0か100かではなく、記憶が少しずつ衰え、判断力が衰え、場所がわからなくなり、そのため道に迷うようになり、財布を置き忘れ、お金が管理できない、食事が作れないなどの症状が出てくる。それでも過去の楽しい記憶や、いつもしている作業はかなり自分でできる。そんな状態の人に対応した、会話型ロボットは非常に役に立つ。認知機能低下の程度に応じて、それの適した会話の内容に対応して、会話のパートナーとなりうる。
身体の活動に関わる、足腰や膝の痛みによる活動の制限は、それを支える補助ロボットが必要になる、人が支える代わりに支えることができる安全なロボットは進化するほど安全性と機能性が高まる。
さらに施設における、炊事や洗濯掃除の作業はすでに実用化しているものがあってさらに進化する。そして案内役とか絵を描いたり、歌を歌ったり、体操したしする指導用のロボットはペッパーで一部は試みられ、これが進化すればさらに重要性を増す。日本は世界でトップの高齢化社会で、高齢者施設にロボットを導入し、楽しい施設にしていくことは高齢化日本の役割である。コストにあった、機能に優れた、人型ロボットが活躍すれば、今後の10年高齢化する世界を乗り切ることができる。
今後、テスラと同じようにトヨタが人型ロボットのリーディング メーカーになるかも知れません。今月、政府も内閣府で人型汎用ロボットを30年までにつくる方針を発表しました。