2008/12/07

感覚について


 どのようにして動物が世界をとらえ、宇宙を想像しているのか、どのように人類が夢をもち、物語をつくっているのか、脳の中の世界がかなりわかってきました。視覚、聴覚、臭覚 味覚、触覚の五感による外からの刺激を感じて、神経が脳に伝達し、それを脳がどのように扱うかがわかってきたからです。


 見ることは、電磁波をとらえて、日の網膜が反応し、これが神経を通って、脳まで届く、これを脳が反応し、何をみているかを理解します。たとえばカエルの目は外の景色のうち、動いているものだけとらえます。もし好物のハエでも動かなければ見えないし、カエルにとってこの世に存在もしません。ハエも動いてはじめてカエルの世界にあらわれます。


  爬虫類や恐竜も日の網膜で光を感じる能力はあるものの、遠くは見えず、夕ぐれ時には役のたたないものでした。ほ乳類になってはじめて2つの眼が物を立体的にキャッチし、3次元の空間で、きっちりとらえるようになりました。


 聴覚は気圧の変動を耳の細胞が知って、脳で理解します.ほ乳類が最初に生きていた頃、地上は昼間の明るい間、爬虫類に支配され、夜しか安全に活動出来ませんでした。そのため、敵を見つけるには匂いと音に頼っていました。この時期、とくに聞く能力が発達し、いままでバラバラの雑音であった音を頭のなかでくみたて、意味のあるメロディーや叫び声として捉える仕組み、時間の感覚が生まれました。


 耳は多くの空気の振動にまぎれている音をとらえます.この形や色、音をブロックのようなまとまりに分解し、頭のなかで処理をしして、空間と時間の枠の中でそのブロックを組み立てなおします。 そして、敵がうなり声をあげておそってくるかどうかを一瞬のうちに判断します。こうして細切れのシーンはひとつにつながり、世界が動く画像として理解され始めました。

 人間になると記憶が脳に貯えられ、心の中のイメージがさらに豊かになり、時間は空間と同じような感じで扱えるようになりました.そして、過去や未来がうまれ、空想することもできるようになりました。光る点から、星座をつくり、人や動物を想像し、文字を連ねて言葉が生まれ、それらをくみあわせて詩や物語をつくりました。

 

2008/12/06

コレステロール


 

  人と同じ雑食のチンパンジーは,タンパク質の節約効果をあげるためカロリーの豊かな炭水化物と肉類を組み合わせて食料としています。

 人類もまた雑食動物で,長い歴史にわたり常に食料不足が生活を脅かしていました。その歴史と風土から食文化が形成され、ヒンズー教の牛やイスラム教の豚など宗教によっては、禁忌の食べ物が出来ました。

 食べ物のうち,植物性食物は生命を維持させ,動物性食物は健康を増進する役割があるものの、食料として作物をつくることより,食料として動物を飼うことが、はるかにコストがかかります。そのため人口密集地域は穀物など植物性食物で餓えを凌ぐことになります。


 動脈硬化の原因は、喫煙、高血圧、糖尿病、高LDL(悪玉コレステロール)血症などが考えられています。

 そのうちの脂質(コレステロール等)については、はやくから総コレステロールが測定できるようになり、家族性の高コレステロールの人は300mg/dl以上の血中の値を示し、若くして心筋梗塞などで死亡していました。

 20年以上前に抗コレステロールの薬であるスタチン系の薬ができて、著明にコレステロール値を下げ、救命できるようになりました。

 その後脂質の詳しい研究から、コレステロールもLDL(悪玉コレステロール)とHDL(善玉コレステロール)など多くの種類があり、このうちHDLは善玉コレステロールと呼ばれるのは動脈硬化を防ぐ作用を持っていることがわかってきました。

 たとえば、HDL80mgであれば、たとえ、LDLが270から280mg/dlと非常に高い値でも動脈硬化になる人はそれほど多くありません。

 歴史的にみれば,コレステロールを多く含む食物をとるようになり、人々の寿命はのびてきました。しかし,食生活の改善が行き過ぎて動脈硬化もふえてきました。


 たとえば、高すぎるLDLコレステロールは特に狭心症などを発病した人には良くないことはわかっています。しかし、コレステロール と動脈硬化による病気の関係は以外と複雑で、その人にとっての最適なコレステロール値などの脂質レベルはどのくらいかはいまだ論争中です。