海をみて 青空をみて 更衣
梅雨に入る前、日本は四季のうちもっとも美しい季節を迎えます。
この頃を盛りに花は咲き乱れ,若葉から青葉、濃い緑と木々は繁り、やがて季節は梅雨から夏に移り変わっていきます。
更衣は明治になり,政府が6月1日と10月1日に決めたもので、平安時代から既に,始まり江戸時代には、武士の袴の更衣、庶民もまた,服の虫干し、夏支度がいっせいに行われていました。
四季のある国、日本の自然の美しさを幕末から、明治初期におとずれた多くの外国の日人々が記録に残しています。
この季節江戸近郊の田園について、至る所に農家、村、寺院があり、また至る所に豊かな水と耕地がある。作地は花壇のように手入れされ,雑草は一本もみることは出来ない。竹林の中の農家、高く伸びた杉の木陰道、緑の木立に隠れたお宮。椿 槙の生け垣。植物相は無限なほど形態が豊富だ。
また,小泉八雲は素朴で絵のように美しい、はかなく滅びゆく江戸時代から続く日本の文化を描き、数々の小説をとともに、アメリカに紹介した。
小泉八雲,ラフカディオハーンはギリシャで生まれ,アイルランドで育ち,南北戦争のころアメリカで記者生活を送り、1890年に日本の山陰の松江市に居を構え、多くの民話や怪談を題材にした幻想的で情緒豊かな世界を小説で描いた。
また、そのころの時代18世紀から19世紀にかけての日本は暗い遅れた生活に喘いでいた訳ではなく、多くの人々もまた衣食住ともに簡素ながら,満たされ自然の中で、自給していた生活が紹介されている。
その後19世紀後半から20世紀にかけ、日本も近代化,工業化が急速に進み、豊かさを求めて世界中が疾走した時代にはいりました。
この,時代に確かに存在した、一つの美しい文明は滅び去り、いまでは残されたこの時代の記録から想像する以外によみがえらせる事は出来ません。