梅雨
日本はアジアモンスーン地帯に属し、湿潤な気候で,特に夏は高温で南方と同じ暑さの3ヶ月が続く。冬もまた,日本海を渡る北風は大雪を列島にもたらし、やがて、春の雪解け水と豊かな地下の水脈をつくる。
日本の海は太平洋からの、海流が太平洋側と日本海側に流れこみ、北からの海流と沖合でぶつかり合い、豊かな漁場をつくるとともにこの海の湿度が日本の山脈に出会うと、雨や雪を降らせ、乾燥地帯では、考えられない植物の成長をもたらし山々は豊かな森林を形成する。現在でも日本の国土の67パーセントは森林に覆われ、世界の国の中で最も森林面積の多い国です。
日本列島ができ、紀元前3世紀に稲作が始まるまで、日本のほぼ全域は森に覆われていました。この森のうち1/3が開拓され水田となり、稲作が行なわれました。しかし、牧畜は土地の急峻なことや、湿潤な気候の為にわずかにとどまり森林の伐採は免れました。
暑熱と湿気が必要な様々な諸草木に成長を促し、相互に密接に絡まり合い生い繁り、成熟し、日本の南部では亜熱帯の植生を生み出している。単位面積あたりでは,膨大な植物を中心とした生物のエネルギーを生み出している。
梅雨と台風を特徴とする日本の気候が豊かな自然をつくり、恵まれた列島「豊葦原の瑞穂の国」として縄文時代からよばれてきました。
この森の文明、縄文の文化が日本の文化の源にあり、湿潤なモンスーンの気候に適応したものです。稲作がはじめられても森林は多くは伐採されることなく残され、「人も動植物もみな同じ」や八百万の神の思想が生まれました。6世紀の半ば中国を経由して伝来した仏教も,その後、神道と共存し日本の地に定着し平安時代、鎌倉時代になると多くの宗派がうまれさらに発展し「草木国土悉皆成仏」の思想が定着してきました。
仏教はインドで釈迦の悟りから生まれたもので,この世に生きる限り生老病死から逃れることはできない。諸行無常と悟り,涅槃寂静の境地に達することを説いた。インドの東北部に生まれたこの仏教は6世紀の中国南北朝時代に広がり、やがて日本にも伝来し聖徳太子の時代に仏教国家となりました。インド本国はヒンズー教が主流になり、中国もまた宋の時代から儒教が盛んになり近代ではマルクス主義になり、アジア大陸の東と南の地域、すなわち、日本、カンボジア、タイ、ミャンマー、スリランカが仏教国として現在まで残っています。
一方、農耕牧畜や砂漠地帯の宗教であるキリスト教は源流のユダヤ教とイスラム教ともに唯一の神をあがめる一神教であり、この思想のもとで都市文明を生み出しました。森の神であるフンババを殺害したギルガメッシュの伝説がこれを物語っています。砂漠の民であるかれらは攻撃性を持ち、自然と戦い、制服する環境から生まれた唯一の神を信じ巨大都市文明を創り出し世界にひろめていきました。
一方、農耕牧畜や砂漠地帯の宗教であるキリスト教は源流のユダヤ教とイスラム教ともに唯一の神をあがめる一神教であり、この思想のもとで都市文明を生み出しました。森の神であるフンババを殺害したギルガメッシュの伝説がこれを物語っています。砂漠の民であるかれらは攻撃性を持ち、自然と戦い、制服する環境から生まれた唯一の神を信じ巨大都市文明を創り出し世界にひろめていきました。
東南アジアからインドを通り、中東に向かう時,湿度過剰なバングラディッシュから乾燥地帯のパキスタン、アフガニスタンを通りさらに西に進むとイラク,イランと砂漠地帯に気候は変化する。さらに西には地中海がある。地中海の北にはヨーロッパ諸国になる。この地域は、夏の乾燥と、冬の湿潤からなる地中海性の気候で,夏の乾燥で雑草が繁茂することはなく、牧草をつくり、緑の大地は放置されても草原になる。この自然,気候と風土がそれぞれ異なった文化や宗教を生み出し発展させてきたと考えられています。
戦後はアメリカの高度に発達した資本主義を基にした自由な精神や物質主義が時代精神となり、忍耐とか精進といった戦前からの日本の精神はわすれさられていきました。
しかし、日本列島をおおうこの湿潤は、自然の猛威となり、大雨、洪水、暴風、旱魃をもたらしています。さらには地球表面のプレートの端に位置する地震国であることは大地震や津波の襲来のたびに日本列島のおかれている事実を思い出させます。われわれは、今後もこの列島に住み、この環境に適した生活をを選ばねばならない運命にあります。