
ダナンラング
ショック肺(ARDS)は,胸部外傷を伴わない重症の外傷患者にみられる進行性の肺の病変で、これがおこることは,第一次世界大戦の頃から知られていました。
世界中に広く知られるようになったのは,ベトナム戦争のダナンの戦闘で、多くの症例が報告されてからです。戦場での外傷に対して,大量の輸液によってショックから生還する症例が増えてきたものの、原因不明で受傷後2から3日後に急性の呼吸不全がおこり死亡する症例が増えてきました。この激戦地の名前を冠してダナンラングと呼ばれ、一般にはショック肺(ARDS)として知られています。
現在ショック肺あるいはARDSは人工呼吸器を使い,PEEPをかけ多くは救命できるようになりました。人工呼吸器は1960年代に使われ始め、息ができなくなった時、そう管といって、気管にチューブを入れ、それをとおして、空気を器械的に肺に送り込む装置です。それによって、肺に酸素は運ばれ、炭酸ガスが吐き出されます。原理は比較的簡単で呼吸を自分でする代わりに、器械をつかって外から酸素の混じった空気をふいごの原理で規則的に入れてやるわけです。
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